NOが言えない人は「価値観を言語化」できていないだけ
Noが言えない、断ることができない。
そう自覚している人の多くは、どこかで自分を責めがちです。「断れない自分は意志が弱いのか」「本当は嫌なのに、なんでまた許してしまったんだ…」と。
でもそれは、あなたが悪いわけでもなく、意志が弱いわけでもない。
単純に「Noの作り方」を知らないだけです。
なぜ言語化できていないのか
僕たちは生まれてから義務教育を受け、社会に放たれます。
- 授業中は先生の言うことを聞く
- 部活では先輩の指示に従う
- 家では親の言うことを聞く
- 社会に出れば上司の言うことを聞いて、期待に応える。
日本の教育と社会は、ほぼYESの訓練場と言ってもいい。
加えて日本人特有の「空気を読む」という文化が、Noという選択肢を潰し、かき消してきました。場の雰囲気を壊さないこと、波風をなるべく立てないこと。それがナチュラルに刷り込まれてきたんです。
そしてもう一つ。自分の価値観を深く考える時間というものを与えられてないですし、その大事さを教わってもいないということ。
宿題、受験、就職、仕事。やることは常に決まっていたけど、「自分は何を大切にしているのか」は自分で考え決めるしかなかったんです。
Noの基準=言語化された価値観
Noが言えない人は「価値観がない」わけではありません。
ただ言語化されていないから、自分を守るための盾として使えていないだけなのです。
じゃあ言語化するにはどうすればいいのか?それは基準、明確なラインです。
この自分の中でのNoの基準が盾というツールとして機能します。
この基準が存在することで、価値観として定着しますし、毎回いちいち判断しなくてよくなります。
「これは断っていいのか、悪いのか」を毎回考えることは想像以上に消耗します。そして「もう疲れるからとりあえずYESでいいや」となってしまう。このパターンを防ぐことにも繋がります。
価値観を言語化する具体的な方法
基準が大事ということはお分かりいただけたと思いますが、次は具体的な例をお伝えしていきます。
まず大前提として、Noは言葉だけではありません。態度やスタンスも含まれます。「私は行きたくない」という雰囲気を出すのもNoの1つだということ。
それを踏まえて順に見ていきます。
3つの軸で基準を作る
時間・お金・エネルギーの3軸で自分のルールを言語化します。具体例を出すとこんな感じです。
時間の軸
- 21時以降の連絡には返信しない
- 移動に1時間以上かかる予定は入れない
- 当日の突発的なお願いは受けない
お金の軸
- 時給換算で○○円以下の仕事は受けない
- 見積もりを出す前に値引き交渉してくる案件は断る
- 無償対応は1回まで、それ以上は請求する
エネルギーの軸
- 準備に対してリターンが見合わない飲み会には行かない
- 消耗するとわかっている人と会わない
- 終わった後に疲れる予定は最初から入れない
このような感じで言葉にして定義しておくと、判断のたびにゼロから考える必要がなくなります。
「自分のルールに照らし合わせるだけ」になるので、消耗しなくなる。
ルールこそ価値観なのです。もちろん、人それぞれなので合わない人も出てきます。批判されることもあるでしょう。けどそれは当たり前のことで、価値観とはそういうものです。だからいちいち深く考えず「この人とは単純に合わないってことだな」と思えばOKです。
Noを言った後の自分をイメージする
もう一つ試してほしいのが、断った後の自分を具体的に想像すること。Noを言ったあと、罪悪感が出てくるでしょうか?出てきたとしたら、それはなぜでしょうか?
罪悪感の正体は「相手に嫌われたくない」「空気を乱したくない」「期待を裏切りたくない」といった感情です。それ自体は悪いことではないですが、自分の価値観よりも相手や周りの環境が優先されてしまっているということです。
そういう場合は少し立ち止まって、自分の価値観を優先してあげましょう。自分を優先してあげられるのは自分しかいないということです。
Noは自由への入口
Noを1つ言えるようになると、その後も自然に自分の価値観を優先して断れるようになります。
これは価値観が自分に定着してきたサインです。
「自分の人生を選ぶ」というのは難しいことです。なぜなら実際周りにNoを言うことと同義だからです。
逆にYESをいうことは簡単で、相手や周りにとって気持ちのいいことかもしれませんが、それを積み重ねた先にあるのは他人が設計した人生です。
誰かの期待・誰かのスケジュール・誰かの都合に振り回され、自分の心を無視し続けていると、気づいたら時間もエネルギーも残っていなかったという悲惨な結果になってしまいます。
Noは拒否ではなく、自分の人生を選ぶ宣言です。
価値観を言語化して基準を持つ。まずは小さな1つのNoから、自分の人生を取り戻していきましょう。