ミニマリストの始めかた入門6ステップ
「ミニマリストになりたい」
という言葉があまりすきではない。職業でもないし肩書きでもない。基準もない。概念でしかない物になりたいというのはいつも疑問であるが、あえてミニマリストになるならどういう順序で始めるのがいいだろう?メディアの影響だ
どんな道でも入門というものがある。プログラミングで言えば、まずは定数・変数という概念を覚えて…のように。
僕がミニマリズムを意識し始めたのはいろいろな出来事が重なった30歳になる年だった。長年勤めた飲食店からの転職、実家への帰還。環境変化が立て続けに起き、精神的に疲弊してしまった。そんな時にある書籍に出会った。「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」である。
古着屋かってくらいに大量の服を持ち、部屋にはラグを敷いてガラステーブルを置く。それが“良い部屋”だと思っていた僕にとっては衝撃だった。
国内・海外のミニマリストを観察して「これだ!」という感覚が走った。それからは自分なりにミニマリズムを実践してきたわけだ。
そして僕が通ってきた道を思い出してみて、今回はミニマリスト入門として6ステップに分けて解説していこう。
ステップ1:目的の明確化
まず、なぜミニマリズムを実践する必要があるのか?という目的を明確にしなければならない。闇雲に物を減らしたとしても、それは一時的な断捨離として終わる可能性が高くなる。
目的はなんでも良い。「生活にゆとりを持たせたい、部屋をスッキリさせたい」その動機が目的となる。
こういう目的があるからミニマリズムを取り入れるんだ!という意思があるかないかで方向性が変わってくるのだ。
だからまずは目的を明確にすることが大事。
ステップ2:アイデンティティ書き換え
次はアイデンティティ、自己認識である。なぜこれが大事なのかというと、人間はその場だけ行動しただけでは変わらない。行動自体は素晴らしいが。
ダイエットに例えるなら、最初はやる気を出してヘルシーな食事を心がけるが少し経つと誘惑に負けて元の食生活に戻ってしまうというパターンが多い。
それは自分自身が「ヘルシーな生活をしている人間だ」という認識に、意識レベルまでなってないことが原因である。
逆を言うと、アイデンティティが確立されれば徐々に習慣化やクセが定着してくるということだ。
このステップではミニマリズムが自然になるレベルになるようアイデンティティを確立させる。
「私はミニマリズムと共にある、ミニマリストだ!」という感じで自分を洗脳していく。
1番手っ取り早いのは手本となるようなミニマリズム実践者を見つけること。国内でもいいし海外でもいい。理想のライフスタイルが近かったり憧れだったりとにかく自分の理想と近づけるようにする。
ステップ3:物理的整理
フェーズ1,2が整ったらいよいよ実践だ。
捨てやすい順に、服→書類→本→日用品→思い出の品 という感じで。まずは身近な服から攻めていき、1番難しい思い出の品や趣味関連は最後にする。
あとは季節物の判断だ。扇風機・真冬のアウターなど、年数ヶ月しか使わないものは本当に必要か今一度考えてみよう。
その他のテクニックとしては
- 収納自体を減らす
- 迷ったらボックスに入れて放置
がある。
個人的にオススメなのが放置することだ。ボックスでなくても、クローゼットなどの見えないスペースに捨てるか迷うものを置いておく。そして1ヶ月経っても使わなかったらその物は売るか捨てるかする。ポイントはリマインダーを必ずつけること。期限を決めないとただ置かれただけになってしまうからだ。
期間に関しては自由に決めて良いと思う。僕の場合は2週間あれば判断できる。
このようなテクニックを使って、不要なものをどんどん減らしていく。
とはいえ正直ミニマリズムは万人向けではない。自分に無理強いしないよう自分のペースで進めよう。
ステップ4:増やさないシステム作成
物理的にものを減らせたら、次は増やさないシステム作りだ。減らしてもその分モノが増えては意味がない。それと、意識しなければものは無造作に増えていくのも事実である。むしろ減らすより増やさないシステム設計の方が大事かもしれない。
方法はもうお分かりの通り、「不必要なものは買わない」というシンプルな原則だ。ただ、意志の力だけでは難しいので私の場合は下記を使用する。
- 持ち物リストをつける
- 買いたいものが出たらほしい物リストに入れ、1週間寝かせる
- 手放す時のことを考える
- 新しいものを1つ買ったら、既存のものを1つ手放す
- 上限を決める(Tシャツは7枚まで、など)
- アプリの通知OFF
1週間寝かせるというのが意外と難しいことに最近気づいた。ちょうど引っ越しの際、緊急で必要なもの・欲しいものが出た時に寝かせる時間が取れなかったからだ。やはりケースバイケースで考えていくしかない。
自分に必要なものか判断するフィルターをかけて吟味してから、購入するかしないか決めること。これがシステムである。
ステップ5:デジタルのミニマル化
デジタルなものは目に見えないので、どうしても肥大しがちである。特にスマホやPCのデータだ。これは定期的に整理するクセをつけなければならない。僕の場合は毎月末にリマインダーでデータ整理の日を設けてチェックしている。
この行為は一見面倒に思えるかもしれないが、実は記憶の整理にもなる。「今月はここに行って、〇〇したな」と振り返れるので思い出としてインプットされる。写真は見返してこそだと感じる。
あとはデジタルで所有しているものだけではなく、過剰なデジタル環境からの離脱も含まれる
「モノが少ないのにSNSばっか見てます」というのはなんとも滑稽である。そうならないためにも、ものを減らしつつデジタルの側面も手放していく。
詳しい実践方法は過去の記事や動画で話しているので見てほしい。
ステップ6:ライフスタイルへの定着
物理的なものを整理したら最後は生活面だ。1番大事だと感じるのは、余白の使い方である。
減らした後に生まれた時間・エネルギーを何に使うか。ここを意識しないと「ただ減らしただけ」の自己満足で終わってしまう。まあそれはそれで良いと思うのだが、本質は余白をどう使うかまで思考することである。
僕の場合、余白ができて最初にやったのは筋トレだった。飲食店を辞め、物を減らし、時間が生まれた。その時間で体を作り始めた。収入を増やすため、時間を活用して独学でエンジニアへ転職した。
削ったから生まれたものが、今の僕を構成している。
あとは人間関係の整理も含まれる。正直ここが1番重い。モノのように捨てて終わりにできないからこそ最終段階なのだ。
やること自体はシンプルで、消耗する関係・義務的な付き合いを見直す。スパッと切れない場合は距離を取る。これだけでかなりスッキリするはずだ。
身の回りのものがスッキリして生活は整ったはずなのに、なぜかモヤモヤする…という方は人間関係が原因の可能性が高い。人間関係をミニマルにすること、ストレスのない付き合いをすること。これがゴールだと僕は思う。
ここまで来て、ようやくミニマリズムは「目指すこと」から「在り方」に変わるのだ。